簿記3級に合格するには何がどれくらいかかるのでしょうか?
簿記3級をこれから学びたいと考えている方、興味がある方には一読していただきたいです。
どれくらいというのを具体化すると、時間・費用・難易度・合格率が気になるところですよね。
この記事での回答は、
- 勉強時間→おおよそ150時間かかる
- 費用→¥5,000~¥10,000程度
- 難易度→それほど難しくはない
です。
順番に解説していきます。
まずは、
簿記3級概要
簿記3級についての予備知識として概要をまとめておきです。
試験科目
試験科目 | 試験時間 | 合格基準 |
---|---|---|
商業簿記 3題 | 60分 | 70%以上 |
試験科目の詳細については下記の通りです。
第1問→仕訳問題15問(配点45点)
第2問→帳簿、勘定記入、文章穴埋め問題など(配点20点)
第3問→決算などの総合問題(配点35点)
が出題されます。
統一試験が2月、6月、11月に実施され、ネット試験は申し込めば日時、場所を自由に選択できます。
受験料は¥2,850で、統一試験・ネット試験とも同額です。
勉強時間と期間
結局どのくらいの期間・勉強時間で合格までたどり着けるのでしょう。
わからないなりにも自分なりの計画、ゴール(受験)までの見通しがないと、毎日勉強を続けるのは辛いです。
先が見えず闇雲に走るのは、不安と不満を生みやすいからです。
勉強計画を立てるためには受験日から逆算して、いつ何をやるかを決めることです。
例えば、受験日の一か月前には試験形式の過去問や予想問題、模試にとりかかたいとします。
すると、少なくとも一か月前までには試験範囲の学習を終わらせることが望ましいですよね。
では、試験範囲を一か月前に終わらせるためには、どれくらいの期間と時間が必要でしょうか?
テキストを読んだり、動画で見たりするインプットの時間と覚えた範囲の問題を実際に解くアウトプットの時間を交互に繰り返し試験範囲の学習を一通り終える。
ここまでが定番の勉強の流れです。
小さなことから少しずつ。
勉強時間・期間は、理解度や一日にどれくらいの勉強時間を確保できるかによっても変わってきます。
ここでの答えは、おおよそ100時間です。
簿記3級の試験時間は60分なので、。
期間は、私の場合は3か月ほどでした。
社会人の方、学生の方でも、簿記3級の勉強中心の生活をしている方はほとんどいないですよね。
みんな実生活を送りながら時間のやりくりをして勉強しています。
1日にとれる勉強時間はどれくらいでしょうか。
100時間で簿記3級を合格するには毎日の積み上げが必要です。
1日に1時間勉強したとして、100日かかります。
毎日の勉強時間を捻出するための、生活リズムを作ることも重要になってきます。
すこし調べるだけでいろいろな情報がありますよね。
- 1か月
- 3か月
- 50時間
- 100時間
- 120時間
自分に合った情報はどれなのか?
どれなら実践できそうなのか?
自分で情報の取捨選択をして、実際に試してみるのも一つの手ではあります。
試してみて失敗して遠回りをしたとしても、人生の経験値としては良い経験です。
また、勉強の仕方によっても必要時間は変わってくるでしょう。
1日の勉強時間が少なく期間が長くなる場合は、途中で忘れることを考えると勉強時間ものびていきます。
勉強時間はおおよそ150時間
私の場合は、期間3か月。
- 1か月目ーテキスト中心&問題集ー1日30分~1時間=20時間
- 2か月目ー問題集を周回ー1日1時間~2時間=40時間
- 3か月目ー試験対策&模試(紙ベースとネット試験模試)ー1日3時間=90時間
という配分でした。
仕事と家事をしながら自分のペースで勉強を苦なく習慣づけ、着実に知識を定着させていくためにじっくり取り組みました。
1日の勉強時間をもっと増やせば、期間はより短くなります。
講座を利用する方や基礎知識がある方は、より効率よく勉強を進めることもできます。
独学で勉強慣れしてなくて、簿記をまったく知らない状態だと、よく一般的に言われる100時間学習で合格はできるかどうかというレベルだと思います。
確実に合格するためには時間をかけるか、お金をかけるかをして時間と効率を買う必要があるのかもしれません。
ネット試験はすぐにいつでも挑戦できるのですが、
私自身は50時間や1か月で取得できる気がしなかったです。
コツコツ自分のペースでチャレンジ。
簿記も経理も未経験でしたが、なんとか1回で合格できました。
費用はどのくらい?
簿記3級を取得するためにかかる費用も人それぞれではありますが、
少なくともテキスト・問題集・過去問集・電卓・受験料の¥2,850にはお金をかけますよね。
テキストや問題集を最低限1冊ずつ購入したとしても\2,000程度はかかるので、
安く見積もっても\5,000は費用として必要になります。
まずは、自分でこれと決めた1冊で学んでみてもいいと思います。
テキスト・問題集もたくさん種類があり、どれがいいか迷うと思いますが、
できるだけ同じ出版社の同じ種類のものを選んで購入することをおすすめします。
私は以前、それぞれ違う出版社の本を購入したら単元の分け方や順番、表記の仕方が少しずつ違い戸惑いました。
勉強を進めていく時に迷いが生じたり、混乱する個所もあったりするかもしれません。
また解説も丁寧に1から書いてある本や、ベースとなる知識がある前提で書いてある本もあり、自分にあったものを選ぶ必要があります。
自分にとっての必要最低限とは?
簿記3級を学ぶ上で、最も基本で重要になってくる”仕訳”に特化した問題集を買いました。
自分の苦手となり得る分野を補強する教材や、基礎を徹底的に固める問題集など。
学んでいくと見えてくる自分に必要な知識や対応力を補っていくことも大切です。
合格率は?
簿記検定の種類についての記事でも書いていますが、2022年度の平均合格率は42.2%でした。
この合格率を高いと感じるか低いと感じるかは人によると思いますが、受験生のおおよそ半分の方が合格している試験です。
決して難しすぎる試験ではないし、頑張れば合格できるかも?って思えてくる数字ではありますよね。
難易度はどれくらい?
2022年度の試験結果から算出された合格率(簿記3級ー42.2%)だけで比較してみると、
- 漢字検定3級ー49.6%
- ファイナンシャルプランニング技能士2級(学科試験)ー44.1%
- ITパスポートー50%前後
などが挙げられます。
漢検3級と比較
漢検3級と同レベルだと思うと簡単に感じるかもしれません。
漢検3級のレベルは中学校卒業程度(1623字)です。
小学校以来ずっと学んできた漢字が問われるということは、ほとんどの方が勉強する前から基礎知識がある状態で挑みます。
基礎知識があるないでは大きな差がありますよね。
簿記に関して学校で学ぶ機会があったり、実務経験があったりしたら基礎知識もあるかもしれません。
が、ベースがない方は1からの学習です。
漢検3級の勉強より一苦労あると思っておいた方がいいでしょう。
ファイナンシャルプランニング技能士2級とITパスポートとの比較
ファイナンシャルプランニング技能士2級は2級を受験するために3級に合格しているという条件が必要です。
ファイナンシャルプランニング技能士3級を合格しているということは、この分野の基礎知識を身につけていることになりますよね。
また、ファイナンシャルプランニングの分野は社会保険や年金、税金や不動産などがあり、生きていく上で知っていれば得する内容も多いです。
興味をもちやすい分野だから勉強も進めやすい方が多いでしょう。
ITパスポートも、上記のように興味がある方、基礎知識がある方には何ら難しく感じないかもしれません。
しかし、個人的には基礎知識もなく、興味も薄い分野だったこともあり一番苦戦しました。
出題範囲は簿記3級やファイナンシャルプランニング技能士3級と大差はないものの、とっつきにくさもあってなかなか勉強を進められませんでした。
基礎知識もなく、興味も薄いことを勉強するって結構苦労です。
基礎知識から学ぶ必要がある方は、勉強してみて興味がもてるかどうかもその後の勉強に影響があると思います。
簿記3級のレベルとは?
簿記検定の中では基礎中の基礎となる部分が試験範囲で、基礎知識をしっかり学んで挑めば誰でも合格できます。
しかし、1から学ぶ方は特に簡単だろうと思って取り組むと痛い目をみるかもしれません。
到達度・理解度はどのくらいでとれる?
ネット試験であればいつでも受験可能なので、自分なりの到達点を決めておけばよいでしょう。
私の場合、初めての過去問を模試のように使ってみて、合格ラインに達するかどうかでした。
過去問自体は日常の勉強で使っていましたが、初めてやる回の過去問を模試のようにやってみることで到達度を計っていました。
自分の到達度・理解度はアウトプットで確かめるのが一番です。
問題集や過去問、模試での手ごたえ、また簿記を知らない人に簿記用語や仕訳について教えてみるのもいいかもしれません。
検定試験までに自信をつけることも大事なので、勉強の後半になったら特にどんどんアウトプットしていきましょう。